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たぶんらぶらぶ。


意味のない文章。
何を描きたかったのか自体が分からない

「廊下を歩いてたら呼びかけられたワケっすよイオリくん、と。
名前は知らないッスけど、なんか割と可愛かったスね。
周りをキョロキョロ見回して誰もいないの確認してからこっちに来るもんだから、これはひょっとするとひょっとする?とかワクワクしてたわけですよ。
オレッチもオトコノコっすから!」


タルタロスに潜らない夜は二人でどちらかの部屋に一緒に過ごすようになってどれだけ経っただろうか
いつものように会話というかどうでもいいバカ話を自分が一方的に話しかけてて
相手からは聞いてるんだか聞いてないんだか相槌はごく偶にしか返って来ない
これは聞いてないかも、と思ったけどまあいいかと思って話し続ける


「そしたら真田センパイに渡してくれない?って言われて、手紙となんかプレゼントをほいっと渡されて・・・・
へえへえわかりましたよー不肖この伊織順平愛のキューピッドを勤めさせていただきますー、とね
…まあそんなこったろうとは思いましたけど?
ひどくないッスかオトコの純情とか期待とかさ一瞬で砕くんだもン」


相変わらず無反応に見えたが、真田、の言葉にが出たときにピク、と一瞬体が揺れたのを目の端でずっと観察していた己の目は目敏く捕らえていた
自分の話は聞いてなくとも、親友の話題が出れば気になるのか、と少し苛つくが、そんなことはおくびも出さずに話を続ける


「真田サンと言えばこんなことが。
おとついハム子と出かけたんスよ。ゲーセン寄ったらアイツUFOキャッチャーで景品バカスカ落としてもうスッゲーのなんのって。大漁ッスよ。店員にもう勘弁してくれって言われて止めましたけどね。
なんか一時期嵌ったらしくて、後で思い出したけどアイツの部屋可愛くねえ象の貯金箱がなんか山になって置いてあったなあ」


彼女の部屋も持ち主に似てか謎が多い
整理整頓してあるのだが、棚に飾ってある縫いぐるみの山に何故か土偶が混じって、しかもやけに古めかしい、模造品ではなく本物ではないかと思うようなものが置いてあったりする
一時期人体模型が置いてあったときは何がお前に起こったと本気で心配したりもした
・・・後に彼女ではなく、彼女の知人の依頼と分かったときは、心底安心した
一度隅々まで捜索したみたいと常々思っているが、親友であろうが女性ということで自重している
勿論彼女が男性であれば話は違ったが
話が逸れた


「どこまで話したッスかね。ああそうだそれで帰りがけにアイツがクッキー作ったからやるってくれて。
試しに一枚喰ったらさくさくして程よいチョコの甘さがとろっとしてて、あれはマジで旨かった。アイツの作るモンはなんでも旨いンすけどね」

あの味を思い出してうっとりするが即座に暗くなった

「んで旨かったから後で喰おうと思って取っておいたンすよ。タルタルのあとに食べたらもっと旨そうって楽しみにして。
で、どうなったと思います?ソレ。
なんと真田サンが全部喰いました。
なんでもプロテインと豚足人の部屋の冷蔵庫に詰めに来て?机の上にあって旨そうだったからつい、だそうっすよ?」


溜息をひとつ吐く

「どうにかならないもんスかねえアノヒト。
なんか言ってやってクダサイよ
オレから言ったてなんも聞きやしねえ」


最後のほうはその時の不満を思い出して少し不機嫌になりながら告げるがやはり聞いてないのか、応えはない
これ以上話すことも思いつかず俯いていると、行き成り視界が薄暗くなり視線を上げる
月明かりに照らされたリモコンを片手に持った彼の人が立っており、どうやら照明を落としただけようだと判断した



「どうか、」
しました?と尋ねる前に床に押し倒された
「テメェは」
暗くて表情はわからないが、声から分析すると不機嫌そうだ
お前は、の続きを待ってみたが、言う気配がしない
寡黙ではあるが言い出した言葉は最後まで言う彼にしては珍しい
首を傾げているとどう判断したのだろうか、軽い舌打ちの音が響いた
益々持って珍しい。
あーとかうーとか暫く唸った後にぼそりと声が聞こえた



クッキーでもなんでも幾らでも作ってやるから、餌付けされんな。
あと後でアキは凹っとく。
・・・・・それでいいだろ

その言葉に今までの不満も忘れて笑った


「もっちろん!」

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