自分本位男のある日の脳内会議 順平の躰は しなやか で ある。 夕飯にカップラーメンばかり食べているような貧困な食生活の割りにほっそりとしていて筋肉もほどよくついている。 タルタロスで散々シャドウ相手に奮闘している現在ならともかく、運動部に入っていたわけでもなかった当初からなので、体質なのだろう。 羨ましい限りだ。 例えば自分がトレーニングとプロテインを止めてしまえば、そう時間が経たないうちに貧相な躰になることは間違いない。この躰を維持するのも大変なのだ。 話が逸れた。 つまり、自分は順平はプロテインを飲むべきだと言いたいのだ。 そうすれば今より更に筋肉がつき強くなれるだろう。 幸いトレーニングが嫌いな順平にはタルタロスという格好の修行場がある。 それに最近はタルタロスに上らない夜は『二人で』『特別な』『運動』を代わりにしている為毎日運動をしているということになる。 ・・・・・そういえば昨日のタルタルで疲れたから今日は勘弁してクダサイと叫んでいたな。 甘やかしは良くない。 やはり今夜も『運動』決定だ。 待ってろ順平、すぐにでも部屋に行って喘がしてやる。 ついでに秘蔵のプロテインも分けてやろう。 だが待てよ? 筋肉がつくのはいいが、まかり間違って自分よりしっかりした躰つきになったりしないだろうか。 例えば自分の親友のような躰に。 ・・・・・自分より? ・・・・・順平が? ・・・・・それはなんとなく許せない。 『運動』は今までやっていたが変わらなかったのだから問題ない筈。 プロテインさえ飲まなければ大丈夫だろう。 大丈夫、だ! 順平は、プロテインを飲まなくて良い、と思う。 PR